完全予約制
お問い合わせ・ご予約
月~金 11:00-14:00 / 15:00-20:00土 11:00-18:00日・祝祭日休診
診療メニューを見る
院長美容コラム
ニキビ治療法としてのボトックス注射
院長の野村です。
ここ数年、ニキビ治療法としてのボトックス注射(BTX注射)に関する論文が散見されます。1) 2)
・オイリースキンに対しBTX注射を行うと、皮脂分泌量が減少する。
4週目頃までに皮脂量は最大50%程度にまで減少し、16週後でも効果は持続する。
—–
リンクはBTXを額に10単位(水色)または20単位(青色)注射した時の皮脂量の減少を示しています。
横軸:経過週間 縦軸:減少割合 2)より
Figure – PMC (nih.gov)
—–
・精神的ストレスにより皮脂の分泌量は増える。BTX注射は、このストレスによる皮脂分泌量増加経路を抑制し、ストレスニキビを減少させる。
・ニキビには複数の炎症メディエーター(赤みの原因)が関与するが、BTX注射はこれらを抑制する。
・臨床的には、顔面痙攣など、皮膚や美容目的以外でBTX注射を行っていた症例で、注射部位のニキビの改善がみられた。
リンクは額に顔面脂漏症とニキビがある女性です。
BTX 12単位注射後2週間で改善しています。2)より
Figure – PMC (nih.gov)
—–
当院では、重症または難治性ニキビの第一選択薬として、皮脂量を劇的に減少させるイソトレチノインを処方することがあります。何らかの理由でこれが使用できない例ではボトックス注射もオプションになりうると考えています。
1)Botulinum Toxin A in the Management of Acne Vulgaris: Evidence and Recommendations L Birkett,et al Aesthetic Surgery Journal, Volume 42, Issue 7, July 2022, 507–509,
2)Botulinum Neurotoxin Type A in the Treatment of Facial Seborrhea and Acne: Evidence and a Proposed Mechanism N Rho,Y Chun Toxins 2021, 13(11), 817