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院長美容コラム
僧帽筋ボトックス ネックカーブボトックス(施術前後の写真あり)
院長の野村です。
首から肩にかけての形は僧帽筋上部が関係しています。
ウィキペディア「僧帽筋」
http://i.r.cbz.jp/cc/pl/bdde4969/arafcsfotzjk/l5lfsr2n/
2006年ごろから、この部分の筋・筋膜性疼痛に対し、
ボツリヌス注射をする報告が出始めました。
その後、同部位への注射で、僧帽筋が小さくなり、
首が長く見える効果があることもわかってきました。
国際美容外科学会誌で、Zhou RRらから、
両側僧帽筋にボツリヌス注射を行なったときの効能や
安全性についての報告がありました。
efficacy and safety of botulinum toxin type a injection in patients with bilateral trapezius
Aesthetic Plast Surg. 2018 Dec;42(6):1664-1671
30症例を検討した結果
形態については、28症例で改善有り、2例は術前と変わらず。
副作用は2例で、肩をすくめる力が軽度弱くなったと感じた。で、
著者は、僧帽筋へのボツリヌス注射を安全でよい方法と結論づけています。
形態を改善することを目的とした
“僧帽筋ボトックス=ネックカーブボトックス”の報告を紹介しました。
当院でも、数年前から行っている治療です。
傷がキレイに治る方向(イラストあり)
院長の野村です。
手術時に皮膚切開を加えるときには、
あとで、傷跡が目立たないように注意します。
具体的には、
RSTL(relaxed skin tension line リラックス スキン テンション ライン)
に平行な切開線になるようにします。
下の身体図の“線の方向”がRSTLです。
(From Trott A. Wounds and Lacerations: Emergency Care and Closure, 2nd ed. St Louis, Mosby, 1997; and Burns JL, Blackwell SJ. Plastic surgery. In Townsend CM, Beauchamp RD, Evers BM, Mattox KL [eds]. Sabiston Textbook of Surgery, 18th ed. Saunders-Elsevier, Philadelphia, 2008.)
外傷によるものでも、総じて、RSTL方向の傷跡は目立たちにくくなるのです。
不運にも、この線とは異なる方向の外傷を負った場合には、傷跡が目立ってしまうことがあります。
このような場合には、Z形成術など、目立たなくする方法があります。傷跡修正に関しては今後のドクターズコラムにてお話しします。
当院ナースのふくらはぎを細くする。
院長の野村です。
スラックス白衣で仕事をしている30代のナースが、
「ふくらはぎだけ発達していませんかー?」
と、おもむろにスラックスをたくし上げ、筋肉を示してきました。
スポーツ歴が無いのに、
ふくらはぎ内側 ― 内側腓腹筋(ひふくきん)が
見事に発達していました。
治療方法は幾つかありますが、 リスクが少ないボトックス注射で治すことにしました。 術後(5か月後)です。 いわゆる“ししゃも足”ではなくなっています。 |
ボツリヌス菌注射(ボトックス)
副作用・合併症の可能性
・内出血・妊娠や授乳中は注射できません
・注射部位のマッサージは避けてください
ニキビ治療のまとめ
院長の野村です。
本来、毛穴を通って、皮膚表面をカバーする皮脂が、
1.毛穴で詰まって、
2.皮脂が酸化して、
3.さらに菌がついて・・
がニキビの発生です。
上記のような原因に対して、
当院では以下のような治療を行っています。
1.角質の正常化(毛穴の掃除)
…トレチノイン ケミカルピーリング
2.皮脂が酸化して発生する活性酸素対策
…ビタミンC誘導体
3.ニキビ菌を減らす
…抗生物質
中等―重症例や なかなか治らない例では、
4.皮脂分泌量を減らす
…イソトレチノイン内服
レーザーや光治療も選択肢ではありますが、
上記の1−4を上手に組み合わせれば、
ほとんどのニキビは治せます。
世界的には標準治療でありながら、
日本では認可されていない治療薬もあり、
これらは自由診療となります。
腸-脳-皮膚相関
院長の野村です。
“脳が全身臓器に、一方的に指令を出し、コントロールしている”
というのは過去の話で、最近では、
“各臓器から 脳その他の臓器に指令を出し、双方向性に関連している”
と考えられています。
例えば、腸-脳相関では、腸内細菌叢が自閉症やうつ病などの疾患と関連しているという報告が相次いでいます。
皮膚領域では、2011年にBowe先生の“Acne vulgaris, probiotics and the gut-brain-skin axis – back to the future?”という論文があります。
直訳すると“ニキビ、プロバイオティックス(善玉菌)と
腸-脳-皮膚相関”となりますが、そのなかで、次のような記述があります。
腸内細菌叢が悪化すると
1 ある種の毒素が全身を駆け巡り、
2 特に遺伝的にニキビができやすい場合は、
過剰な皮脂産生、ニキビの悪化、
心理ストレスを引き起こす可能性が高くなる。
(論文を読む アメリカ国立医学図書館 国立衛生研究所サイト)
http://i.r.cbz.jp/cc/pl/bdde4969/y428i1t9u4mo/l5lfsr2n/
これらの考えは、懐疑的に捉えられることが多かったのですが、近年、国内学会でも腸脳皮膚相関に関する報告が聞かれるようになりました。(その理解のために、当院で、栄養療法を担当していた故佐藤先生が話されていたリーキーガット症候群の知識が非常に役立っています。)
栄養医学研究所ホームページ LGS(リーキーガット症候群)について
http://www.nutweb.sakura.ne.jp/iframe/03_ippan/03lgs/lgs.html
臨床的には、特に下痢・便秘がある方には、プロバイオティクスの処方を念頭に入れながら、皮膚症状に応じた治療を行っています。