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院長美容コラム
手術・注射時の内出血・・健康食品サプリメントの影響
院長の野村です。
血液をサラサラにする薬が手術時出血に影響を及ぼすことは、患者様自身もご存じのことが多いようです。
一方、健康食品サプリメントは、手軽に購入できることもあり、その作用や効能が十分に知られていないように思います。
臨床の場では、患者様が服用している薬はもちろんですが、サプリメントにも注意を払う必要があります。
どのような手術や注射でも、内出血のリスクはありますが、次のようなサプリメントを服用している場合は、そのリスクが大きくなる可能性があります。
・ビタミンE
・オメガ3、EPA・DHA
・ニンニク
・しょうが
・薬用にんじん
・イチョウ
当院の問診票には、常用薬の他、サプリメントを記入していただく欄があります。
ご協力をお願いいたします。
韓国の美人顔―上下口唇
院長の野村です。
ミス韓国グループ52人の、正面からみた上下の口唇の真ん中での高さ(厚さ)の平均値は、
上口唇:7.1mm 下口唇:10.3mm でした。
(引用文献 F2-20 F2-21)
これまでの美人顔と大きな変化はありませんでした。
口唇は、正面からみた高さはもちろんですが、ボリューム(ふっくら感)と形態が重要です。
・例えば、鼻の下で皮膚を切除する上口唇短縮をおこなった場合、口唇は上に引っ張られ、その高さは増しますが、ふっくら感がなくなり、アトラクティブではなくなってしまうことがあります。
・上口唇結節がないと、真一文字でやや男性っぽい上口唇になってしまいます。
・加齢とともに口輪筋が衰えると、口唇は薄くなり、反り返りがなくなります。
口唇のボリュームや形態を形成するうえで、ヒアルロン酸注入は極めて有効です。
画像はこちら▼
Figure3
韓国の美人顔
院長の野村です。
2017年のKorean J Orthod.に、韓国美人顔についての報告がありました。
ミス韓国グループ52人と一般韓国女性41人の顔の、54項目を分析したものです。
画像はこちら▼
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5359635/
Figure 2は分析項目の一部です。
Table4に結果一覧があります。
ミス韓国グループの口元の分析結果 (Table4)
1.鼻下から上唇の長さ 20.4㎜
2.下唇から下顎の長さ 36.1㎜
(一般韓国女性は1、2とも 長い傾向があります。)
3.横顔:額から下に引いたラインより上唇は 10.3㎜前
4. 同じく 下唇は 8.0㎜前
つまり、横から見て上唇は下唇より2.3㎜前
(一般韓国女性は4が前に出ている傾向があります。)
これまでの“美人顔”と比較し、今回のミス韓国グループ顔分析では、
下唇から下顎の長さが短く、また下顎のボリュームが小さい傾向でした。
引用元
A three-dimensional photogrammetric analysis of the facial esthetics of the
Miss Korea pageant contestants Korean J Orthod. 2017 Mar; 47(2): 87–99.
K. S. Jang, M Bayome, J H Park,et al.
ふくらはぎボトックスの経過と結果・・CTによる分析
院長の野村です。
2年ほど前のコラム(2019年3月15日配信)で、“当院ナースのふくらはぎを細くする”を書きました。
(左)ボトックス注射術前 (右)術後5か月後
昨年、Wenjun Shiらから、肥大した腓腹筋へのボトックス注射(112肢)の経過と結果についての報告がありました。
1.腓腹筋は3か月目、6か月目と徐々に、形態の改善がみられる
2.筋肉の突出が減り、下腿の下方(尾側)部分が細くなる
3.ふくらはぎの周径は細くなるが、大きな変化ではない(周径にはヒラメ筋の関与が大きい)
4.皮下脂肪が薄いほうが、結果がわかりやすい
筋肉の状態で使用量は異なります。
当院ナースの例では、左右の内側腓腹筋に50単位ずつ、合計100単位です。
下瞼へのヒアルロン酸注入で、三白眼を治す
院長の野村です。
世界美容形成外科学会誌2019年10月号に、下瞼の眼輪筋の裏(深部)へのヒアルロン酸注入により、下眼瞼後退が改善するメカニズムについての論文がありました。
ヒアルロン酸注射により、直後―9か月後で、下瞼縁が平均1ミリ程度、上方(頭側)に上がったという結果です。
代表症例です。角膜の下の白い球結膜部分が見えなくなり、三白眼が改善しています。
Aesthetic Plastic Surgery volume 43, pages1310–1317(2019)より引用
著者らは、筋肉の裏にヒアルロン酸が入ることにより、筋肉が持ち上げられて、力の方向に変化が起きる結果としてー水平方向の力が強まる結果として、下眼瞼が上がると考察しています。
Aesthetic Plastic Surgery volume 43, pages1310–1317(2019)より引用
ヒアルロン酸を筋肉の裏に注入することにより、筋肉の作用方向に変化が起きることは、顔の他の部位でも報告があります。ヒアルロン酸は注入の深さにより効果が異なるということです。