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院長美容コラム
大気汚染とシミとフラーレン
院長の野村です。
2010年に、
ドイツ人医師から、
“長年にわたり、交通量が多い-大気汚染地域で暮らした人は、
そうでない人に比べ、
額や頬のしみが20%程度多かった”
との報告がありました。
それ以外にも、
大気汚染物質やタバコの煙が、
シミやシワなどの皮膚老化に悪影響を及ぼすという、
報告がいくつかあります。
皮膚老化の70-80%は日光によるものなので、
その防御策として、
サンスクリーン剤を使用されている女性は多いと思います。
加えて、大気汚染物質に対する防御策が必要ということになります。
そんななか、2017年7月に、
“大気汚染物質による皮膚障害を抑制する”
研究成果が発表されました。
“フラーレンが大気汚染やタバコの煙等により
発生する窒素化合物ラジカルの発生を抑制し、
皮膚トラブル・老化を防ぐことが期待できる”
というものです。
当院で扱っている化粧品のうち、
APPF美容液、
STIクリーム、
UVモイストベースに、
さらには院内調剤ハイドロキノンに、
フラーレンが配合されています。
詳しくは、
院内の「基礎化粧品早見表」をご覧になるか、
スタッフまでお問い合わせください。
ニキビ痕の赤み治療
院長の野村です。
ニキビが治っても、長期に渡り、赤みが残ることがあります。
赤みが残るのは、患部にまだ炎症があり活性酸素が発生している、さらに血管が拡張・増生しているためです。
赤みを改善するために
★炎症を鎮静化し、活性酸素を減らすためには、ビタミンC誘導体、特にGO-VC化粧水やリン酸型ビタミンC外用が有効です。
★血管・赤血球ヘモグロビンに作用して、炎症をコントロールし、皮膚の代謝を高めるためには、レーザージェネシスやライムライト(光照射)が有効です。
赤黒くなってしまっている場合は、ニキビが深部に及んでいた可能性があります。この場合は、クレーターになってしまうことが多いので、その対策も必要となります。
フラーレン配合ハイドロキノン
院長の野村です。
当院では、効果・効能が証明されている多くの外用剤を院内調合しています。
そのひとつにハイドロキノンがあります。
更なる効果と安定性を得るために、ハイドロキノンクリームにフラーレンを追加配合しました。
フラーレンは、それだけでも、多くの効果が発表されている成分です。
非常に高価な原料ですが、“ハイドロキノンin フラーレン”の価格はこれまでと同じく5g 1000円です。
アレルギー反応がおこることがあるので、クリニックスタッフの指導のもとでご使用になってください。
学会編集の診療ガイドライン・肝斑治療ランキング
院長の野村です。
形成外科学会など3学会が編集する“診療ガイドライン”が出版されました。
この約30年間に公表された文献などから、“エビデンス(医学的根拠)に基づいた推奨度”が記載されています。
推奨度A:強い根拠があり、行うよう強く勧められる
ハイドロキノン外用、トレチノイン外用
推奨度B:根拠があり、行うよう勧められる
ビタミンC外用
推奨度C1:根拠はないが、行うよう勧められる
トラネキサム酸の内服および注射
推奨度C1:根拠はないが、行うよう勧められる
光治療、低出力Qヤグレーザー(いわゆるトーニング)
*その他のレーザー治療:推奨度C2またはD
推奨度C2:根拠がないので、行わないよう勧められる。
推奨度D:無効または害を示す根拠があり、行わないよう勧められる。
やはり、肝斑治療は外用と内服から始めるべきです。
妊娠・授乳中のスキンケア
院長の野村です。
妊娠・授乳中に、ニキビをはじめ肌荒れや肝斑が悪化してしまうことがあります。
当院では、胎児や乳児への影響を考え、最も効果的な治療であるトレチノイン外用や肝斑治療トラネキサム酸の内服は、控えて頂いています。
一方、この時期にも安心して使用できる成分もあります。
◆ 妊娠・授乳中に使用できる成分 ◆
グリコール酸[ケミカルピーリング剤の代表]
…サトウキビなどから抽出される成分です。
アゼライン酸[ニキビや酒さ治療に用いられる]
…麦類や酵母に含まれる成分です。
リン酸型ビタミンC
…皮膚内で効率的にビタミンCに変換されます。
胎児、乳児への影響がまだ不明な医薬品、医薬化粧品がありますが、当院では、かなり安全域での治療を行うことにしています。